握られた手
「当たり前だよ、こんな真冬に窓全開する馬鹿がいるからね」
開いている窓の前に立って、外を見つめているを睨む。
「だってだって!!・・・・・・あ!!ほら!!ヒバさん!今、天使が悪魔追いかけて通り過ぎてった!!
悪魔くーん!!頑張れぇーぃ!」
「ついに目までおかしくなっちゃった・・・。ってか天使じゃなくて悪魔応援するんだ?」
「うん! 悪魔ちゃーん!!がん」
「恥ずかしいからやめて。しかも『くん』なのか『ちゃん』なのかハッキリしようよ」
「ふっ・・ふぇっ・・・」
の作戦その壱、泣き落とし
「その手には乗らないよ。」
「ぐっ・・・・・・・・・ヒバリの馬鹿ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
草壁のとこに行ってやるゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!」
「ちょ、草壁はやめよ、草壁は、ね?」
応接室を飛び出ようとしたの腕を捕まえるヒバリ。
「・・・・草壁じゃなきゃいいんだね・・・・?
(変態)山本のとこにイってやるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!」
「待ってェェェェェェェェェェ!!」
いそいでを引き止める。
「変態はやめよ、ね?てかやめてください、うん。しかも『いく』の変換おかしいよね?変態verだとほんとにイかされるからね」
「・・・・・・・腹黒ツナのところにいってやるゥゥゥゥゥゥゥ」
「駄目ェェェェェェェェェェェ!!
ちょ、、M?M?絶対Mだよね?Mどころじゃないね、ドMだよね?」
どの言葉が効いたのかはわからないが、はあきらめ、スタスタとソファーへむかい、すとん、と座った。
ヒバリは溜め息を一つつくと、の向かいに座った。
「仕方ないから窓のことは許してあげる」
「でも寒い」
なら開けんなよォォォォォォォ!!
と叫びたいところだが、なんとか押し殺して、代わりに溜め息をつく。
「まったく・・・」
立ち上がり、の前へ移動すると、を抱きしめた。
「ちょ、ヒバしゃん!?」
「こーしてれば寒く無いでしょ?」
「あー・・・でも手寒いかも・・・」
ヒバリの胸に顔を埋めながら呟いた。
「仕方ないね」
左手はの背にまわしたまま、右手での両手を包み込んだ。
「これでいい?」
「・・・・・・うん」
ごめんね、ヒバさん、本当は寒くないの。
体中にカイロ仕込んでるから。
だけどね、手は貴方の体温で温かいよ。
ヒバリさんに握られた手、すごく温かいよ――――――
2006/9/22