Merry birthday!
耳元で聞こえる騒ぎ声が物凄く五月蝿い。
もう一度布団を深くかぶり直すと不満の声と同時に寒気が俺の体を駆け抜けた。
眠くて開けられない目を固く閉じたまま見えない布団を手で探る。
部活だって休みなんだから遅くまで寝かせてくれ…。
「リョーマ!今日24日!の朝10時!」
耳元で叫ばないでよね・・・・。
・・・つかまだ10時じゃん
「あと・・・5時間・・・」
「昼ご飯食べない気なのかよ」
コクコク、と首を縦に振ってみる。
・・・・寒い。
そういえばまだ布団取り返してないんだっけ。
・・・・寒いっ・・・。
俺が寒さにふるふると身を震わせていると、の諦めたような溜め息が聞こえた。
そのすぐあとにふわりと温かい布団の感触。
「5時間じゃないよ。5分だからね」
もう一度、コクコクと首と縦に振る。
再び眠りにつこうと思ったが、長い間冷たい空気に晒されていた所為で体が冷えてしまって眠れない。
め・・・・。
少しだけ軽くなってしまった瞼を押し上げて上目気味にを見つめ、ひとこと。
「寒い・・・」
俺が思ったとおり、は少し頬を染めて固まった。
バレバレなんだよね。
そしてシメにずっ、と移動して1人分入れるくらいのスペースを布団の上につくる。
「アンタの所為なんだからさ、責任とってよ」
俺が言うと、は抗議の声を挙げたけど顔はそうまんざらでもない表情。
「寒い」
急かすように言うと、
「5分だからね、5分。」
恥ずかしそうな顔をしながら布団にもぐりこんできた。
チャンス!
入ってきた瞬間に、ぎゅっと腕に抱きついた。
と、は素っ頓狂な声をあげる。
「リョ、リョーマ!?」
でも気にせずに掴んでたら段々体が温まってきて・・・・・。
すぐに眠りの中へ。
*
「おーい!えちぜーん!来てやったぜー・・・え゙!?
お、おまっ・・・・・越前コノヤロォォォォォォォォォォォ!!!!!!!!!!」
「んぅ・・・・・」
どれくらい時間が経ったかわからないほど俺とは熟睡してた。
5分だけって自分で言ったくせに。絶対5分以上経ってるよ。
・・・ってこの声桃先輩・・・?
・・・ま、いっか。
途端に次は隣から叫び声。
「うわわわわわわわわわあああああ!!!??
桃先輩!?てかそれよりいつのまにか3時!?15時のほうの3時!?
ほんとに5時間寝ちまったぁぁぁ!!」
同時にがばっという音とともにまた布団が剥ぎ取られる。
「桃?どうしたの?・・さっきの叫び声もしたけど・・・」
桃先輩の声を聞きつけて登場した声。
これって・・・・不二先輩・・・!!
や、やばいっ。
急いで起き上がると、そこには黒い笑顔の不二先輩のドアップ。
思わず後ずさり。
「えーちぜん」
「す、すんませんした・・・」
こわいこわいこわい。
と、そこに天使の言葉。
「ほらほら、不二先輩。今日はリョーマの誕生日なんですし、ね?」
がにっこり笑うと不二先輩もさっきとうってかわって真っ白な笑顔。
「ああ、ごめんね。」
あれ、なんか俺置いてけぼり。
しかも、いま3時ってこと忘れてるし・・・・。
「ああああ!!!そうだ!やばい!もうおやつの時間の3時なんだった!
リョーマ!パーティーパーティー!あんたの誕生日パーティー!」
ぴょん、とベッドから飛び降りて桃先輩と不二先輩の腕を掴んでこっちを振りむく。
心でも読んでんの?
・・・というか
「それだめ」
俺も3人のとこに行って、の両腕を離す。
はにやっとしてまた2人の腕に自分の腕を絡め、
「やだ!だってこっちのがリョーマ面白いもん!」
いたずらっぽく笑った。
今日俺の誕生日だし、何してもいいよね?
END
2007/12/24