創立記念日の2,3日! 第7話
とりあえず全部の部屋の扉を開け閉め。
・・・いない・・・。
「やばいっ・・・。」
どうしよう、早くしないと・・・!!
時間が時間が!!
「日吉っ・・・!長太郎っ・・・!」
私ももっと走っておけばよかった・・・。
――ばんっ。・・・がちゃ。
何部屋目か。
・・・駄目だ、何処にいるかわからない。
何処行ったんだよ!!
開いてる部屋ってたくさんありすぎ・・・。
――ヴーヴーッ
次は左右どっちの扉を先に開けようか考えながら走ろうとすると、携帯のバイブがなった。
・・・跡部!?
慌ててポケットから取り出す。
・・・・忍足?・・・通話ボタンを押す。
「もしもし?」
『ああ、ちゃん?俺、忍足やけど。』
これもまた真剣な声。
・・・跡部、言ったな。
『日吉たちがおる部屋、わかったで。3階の一番奥の部屋や。
ちゃんが一番近い。俺らは待機しとくで行ってきてくれへん?』
3階・・・1階上か。
一歩踏み出し、歩きながら話す。
「3階ね、ありがとう。もち、私が言ってくる。・・・あ、」
もしかして宍戸たちにも言った? そう聞こうとしたら、先に答えが返ってきた。
『安心しぃ。あいつらには言ってへん。』
今こいつ、ウィンクした気がする。
・・・ま、いいや。
「サンキュー。じゃ、ちょい行ってくる。」
『おう、オヒメサマはつらいなぁ。ま、俺のもんやけど』
なんでこう皆最後に緊張ほぐしてくれるかなぁ。
「私はオヒメサマじゃなくて単なるテニス部のマネージャー。あとあんたのものじゃないから。以上!
行ってきます!」
ブチッ。
切ると同時に、階段のあるほうへ走り出す。
エレベーターなんて使ってたら時間がなくなるっ!
マネージャーの底力、見せてやる!
皆ほどは走ってないけどそれなりに一緒に罰受けたりして走ったから大丈夫!
・・・わ、なんか悲しい・・・。
って今はそんなこと考えてる場合じゃなかった。
ドタドタドタと走って、階段前!
2段飛ばしで駆け上がる。
・・・最後っ!
・・・ぅえ・・・
「わーっ!?」
――ビタンッ!
こけた・・・。
「いった・・・」
膝打った・・・。
けど今はそんなもん手当てしてる暇ない!
すぐに立ち上がって、奥を目指す。
永遠に続きそうなほど長い廊下。
その突き当たり。
他の部屋より少し大きい扉。
あそこかっ!!
が命じる、全力で走れ!!
・・・パクりだなんて言わないで。
どだぁーっと走って、扉を蹴破るように開ける。
「ちょうた、ろ・・・・う・・・?ひ、よし・・・?」
・・・・2人とも、真ん中で
寝てた。
おいっ!
こっちは必死に探したって言うのに・・・。
・・・ほんとに真ん中だな・・・。
絨毯が敷いてあるだけの家具は何もない部屋。
そこの真ん中に、2人が背を向けるように横になっている。
そっと近づいて、屈む。
・・・・やっぱ綺麗な顔してるね、こいつら。
ずっと寝てていいよ、もう。
軽く溜息を付こうとした、とき
「「なんてね」」
「っあ!?」
2人の手が私の両腕をつかんだ。
そしてそのまま2人は起き上がり、両側から私の頬にキスをした。
・・・はい?
なっ・・・
「何っ!?」
日吉
「「先輩は、俺と 、どっちが好き?」」
鳳
耳元で問われる。
ステレオですか。
・・・どっちって言われても
「2人とも大好き。」
「それじゃ、駄目です」
右から長太郎の声。
「決めてくれないと俺ら、困るんです」
左から日吉の声。
困るって言われてもな・・・こっちも困るよ、まったく。
うんうん唸っていると、日吉が言った
「俺、先輩が好きです。
付き合って、欲しいです。」
それを聞いて長太郎も言う
「俺も、先輩のこと、好きです。
付き合ってください」
・・・・ちょ・・・・。
「先輩、」
「付き合うなら」
「「どっちですか?」」
っ・・・!!!
・・・どうしろって言うの。
2006/06/20