「あっはぁーっ!王子はっぴーばーすでーい!!」




ドエスの王子様






ただいま、12月22日00時00分。
日付が変わると同時に、はベルの部屋に飛び込み、ベルに抱きついた。
ナイフの手入れをしていたベルが驚いてを見ていると、
咲は抱きしめる腕に更に力を入れる。


「えっへへぇー。ベルって何歳になったんだっけぇ?あはっ、まぁいいかぁ!
 おめでとう!今日はパーティーらよぉっ!」

なんだか呂律がうまく回っていない咲を可愛いと思う反面、
不信に思うベル。
そっとの頭に手を乗せると、スクアーロたちには絶対向けないようなやさしい声で問う。

、どうかしたの?呂律、回ってないよ?」

「ん〜?なんれもないよー。」

にっこり笑って自分を見上げるの顔をじっと見つめる。
は疑う様子もなく、笑顔をベルに向け続ける。

そして少し時が経ち、ベルがいくつか質問をした。
はそれに純粋に答える。


、さっきなんか飲んだ?」

「うん。飲んだよー。」

「ねぇ、それってさ、どんな味だったか覚えてる?」

「うー・・・グレープジュースの味がしたぁ。あ、でもいつもより苦かったよぉ」


ピクリと前髪で見えないベルの眉が動く。


「どんな容器に入ったかわかる?」

「んーとねぇ・・・・・・ビン・・・うん、そう、ビンらったよぉ。」

「・・・もしかしてそれ、ボスが飲んでなかった?」

「あー・・・飲んれたかもぉ・・・」


ベルの頭の中で、点と点が繋がった。
いまだに抱きついている咲に少し口ごもりながらも伝える。

が飲んだの、それたぶん・・・ボスのワインだと思う」

「ふえー?そうなのぉ?」

咲の眉が少し下がった。

そこでベルのSの血が騒ぎ始めた。

ベルはししっと怪しく笑い、言葉を続ける。

はまだ未成年だからけーさつに見つかったら逮捕されて殺されちゃうよ」

人差し指を立てて芝居がかかったような口調のベルをアルコールがまわったは疑いなどしなかった。
はベルから腕を離して、口元に手を当てる。
と、途端にの目が潤んで今にも涙が溢れ出そうな状態になった。

震え、掠れて消えてしまいそうな声で咲はベルに訴えかける。

「やだ・・・わたし・・・殺されたくないぃ・・・。ねぇ、ベル、ベルならどうにかできるれしょう?」

ベルはまた小さく、不気味に笑って咲を更に脅す。

「どうだろうね、王子にだって出来ないことあるし・・・。
 あ、捕まっちゃったら、もうオレと会えなくなるね・・・・・」

ふるふると首を横に振りながら咲は涙を撒き散らす。

「やだっ・・・ベル、ベルっ・・・!!会えなくなるの、いやっ・・・!!」

そんなをもろともせず、また芝居のかかった口調で言葉を紡ぐ。

「ああ!そういえば1つだけ捕まらずに済む方法があったな・・・」

咲はその言葉にばっと顔をあげてすがりつくような目でベルを見つめる。

「ベルッ・・・おしえて・・・!!」

「いいよ。ただし、がオレと・・・」





『ストォォォォォォォォォォォォォップ!!!!!!!!!』



バァァァン!という轟音とともにスクアーロたちが入ってくる。

「ベルぅ!お前いまに変なこと言おうとしただろぉ!!??」

ベルはバレないようにと、スクアーロの叫び声に隠れて舌打ちする。
がスクアーロにはバレてしまった。

「ゔお゙ぉい!お前今舌打ちしただ「しっ」

再び叫ぼうとしたスクアーロをマーモンが止める。
スクアーロが不機嫌そうにマーモンの声がしたほうを見やる。
とそこには


・・・・・・・・・・・』


皆の呆れた視線の先にはすーすーと規則正しい寝息を立てて寝ているの姿。
そして全員一斉に叫んだ



『ゔお゙ぉい!!!!!!!!!!!!』





目が覚めたは酔いもさめ、張り切ってパーティーの準備をしたそうですよ。









2007/12/22